右肘の炎症で故障者リスト(DL)入りしている
ヤンキース・田中将大投手は、
(写真出所:Yahoo、AFP-時事)
チームドクターのクリストファー・アーメッド医師を含む、
権威3人の診察・診断と
MRI(磁気共鳴画像装置)検査の結果、
なんと、右肘靭帯の部分断裂で全治6週間!
靭帯の部分的な損傷は確認され、
現状では手術をせずに保存療法の方針で、
復帰までに最低でも6週間のリハビリ期間が必要と結論。
現時点では、腱移植手術(トミー・ジョン手術)は否定、
万一、リハビリが長期化する場合には、やむなく
右肘じん帯再建手術(トミージョン手術)手術の可能性も。
7年契約の約158億円で、チーム最多の12勝!
戦列復帰は早くても8月下旬となり、
キャッシュマンGMも落胆です。
では、右肘靭帯の部分断裂とは一体どういうの?
ヒジ関節靭帯損傷の症状と理由は?
ピッチャーが通常、繰り返し投球する反復動作によって生じたり、
人がぶつかる、転倒で手をつくなど、スポーツで起こります。
特にピッチャーは、
ピッチング動作の反復により、
内側側副靱帯が引き伸ばされ、
ヒジの内側を伸ばす動きは、
体やヒジにとって不自然な動作で、
内側側副靱帯が無理に引き伸ばされるために起こります。
無理しないフォームの投球なら肘への負担は少ないですが、
マー君のように変化球を多投したり、
投手によっては元々投げるフォームのバランスが悪かったり、
無理な体勢で投げる場合でも生じますし、
事前の準備運動不足や長いブランクの後に
急に全力投球すると、肘への負担や、
内側側副靱帯の負担が極めて大きくなって、
損傷を与える可能性は高くなるのです。
ピッチャーの宿命と言えば宿命ですが
マー君の変化球や投球パランスなど
微妙なズレが生じていた可能性も否定できません。
内側側副靭帯損傷は、損傷後すぐに肘が痛くなり、
はれ、痛みのため肘関節の動きは制限されます。
野球の投手では、少しづつ痛みを伴い
投げれなくなる場合と、
急に痛みを感じ(ヒジ付近で音がする場合も)、
投球が出来なくなる場合があります。
外側側副靭帯損傷は時間が経過後、
肘の引っかかり感や
間接が外れそうになる感じる場合があります。
X線写真では分からない場合もあるため、
負荷をかけて行うストレスX線検査や、
今回のように田中投手のようなMRI検査を行います。
内側側副靭帯損傷では、
外傷性は3週間程度の外固定を行って、
経過を見なが少しずつ肘を動かす練習を始めます。
それでも、投球時の痛みが引かず
投球ができない場合には、
田中投手の体から腱を持ってきて移植する
靭帯再建の手術を行うこともあり得ます。
靱帯という部分は血流が少ないため、治りにくく、
靱帯損傷は、一時は痛みは引いても
球数を投げていくと、
痛みが再発してしまう場合が多いのです。
プロ野球選手にとっては、致命的な損傷になるため
いずれかの時点で、状況や様子を見て
マー君が手術を受ける可能性は高いかもしれません。
現在では手術を受けると、1年弱でのプレイ復帰が可能で、
その手術が、フランク・ジョーブ博士が確立した
ジョーブ法、通称『トミー・ジョン手術』なのです。
仮に受けるとしても、
シーズンオフになるのかどうかは分かりません。
手術を受けずに済めば、
今シーズンは一番いいのですが・・・。