イチローと松井秀喜の『一流のプロフェッショナル』の違いは?パート2では前回の続きになります。
一流のプロフェッショナルであるイチローにしても、松井秀喜にしても松井は第一線を退くと決めてから、大きく注目され、かたやイチローは現役を続け、更に道を極める宮本武蔵にも似ているかもしれません。
松井にいたっては、ヤンキースを離れて3年は経っていてもヤンキースが、松井引退の花道を作っている話も、急浮上しています。
1日限りの契約で、オープン戦での引退試合や開幕戦での始球式などで松井、イチロー、黒田とのトリプル初登場が実現する可能性があったりします。
ヤンキースのスタインブレナー共同オーナーが、引退記念イベントの実施を検討しているようで、
1日限りの契約を交わし、背番号「55」のピンストライプ姿でニューヨークのファンに別れを告げる可能性も急浮上です。ニューヨーク・ヤンキースとジャイアンツの同時もアリかもしれません。
もちろん、日本のジャイアンツでも、その話は先に同様に出ていて、これだけ両都市で注目されているのは異例です。
それだけ、事実上の引退をしてもなおかつニューヨークでも日本でも高い評価を得ているのは期待に対する結果を出してきたプロだからです。
しかもですよ、2012年1月24日、スポニチアネックスが伝えるところによると、英字新聞「ジャパンタイムズ」に寄稿されている中で、松井秀喜氏の代理人アーン・テレム氏の最も驚いたエピソードがあります。
2005年のオフにヤンキースと新たに4年契約を結んだ際、報酬が当初の取り決めよりも
上乗せして支払われたことを披露しています。
NBAなどの選手も含め、32年間のキャリアで500人以上のアスリートを顧客としたテレム氏は
「(これまで)経験したことがなかったし、今後もないのでは」と言っているくらいで、いかに、松井氏のプロとして、また人となりとしての価値があったかを物語っていますよね。
プロ22年目、今シーズン40歳イチローの評価もいまさら言うまでもありません。
2013年シーズン前の時点で日米通算4000安打達成へ残り116本と迫っているイチロー。
節目の年齢を超越するか今シーズンが楽しみでしかたありません。
ところで、イチローも松井も技術や一流のプロフェッショナル魂を追求はしていますが、考え方が違うのですね。
それが、プロ野球で長くプレーできるかどうかの分かれ目にもつながっているように思います。
松井については、そのうち色々どうのようにしてプロの技術を高めていったのかは明らかにされていくと思いますが、イチローは、その高め方が分かって来ました。
これは、以降については、あくまで私自身の考え方や、気づきや思いとしての想像の範囲になります。
多くの選手も日々体を作り、体調を整え、体を鍛えることに専念はしていますが、イチローも、特製のトレーニングマシンで、日々体を鍛えています。
イチローにあった、トレーニングマシンを特注して、日々体作りをしているため、年齢とともに、落ちるはずの筋肉であったり、
(出所:NHK)
運動量であったり、瞬発力や判断力を維持してイチロー流に高めているのです。
そのトレーニングの仕方はイチロー独自のメニューでやっているわけですね。
そのトレーニングの仕方や考え方であり、そのトレーニングのどこに着目して
励んでいるのか、そのトレーニングの着眼点に二人のまず違いが出てきていると思います。
オリンピックのメダリストで、独特のトレーニングを自ら生み出して実践している室伏選手に
似ているところがあるかもしれません。
イチローのトレーニングメニューと松井のメニューでは、料理で言うところの、素材と料理法、
料理の作り方である献立からして違いが出ているのですね。この時点で、選手のプレーの仕方に違いが出て早く引退になる選手や長きにわたってプレーできる選手が出来てきます。
工藤選手も現役を長くやってきた選手の1人でしたね。同じトレーニングをやるにも、
やり方一つでも、違いが出てきます。
メジャーでの、松井のホームラン数に変化が出てるのはこのあたりの要因がひとつあります。
第二に、野球の取り組み方です。
両人とも、超人といえるほど取り組み方は、異常なほどプロ中のプロなのです。
でもですよ、先にお話したにようにピッチャーから投球された球を弾き返す考え方に、
取り組んでいる姿勢の違いがあるように思います。
それは、先に触れたイチローの言動で気づいたのです。ここが、核心とも言える
大きな分かれ目になる違いです。どんな球を、意識して弾き返すか、そして、結果とその対応です。
イチロー流にトレーニングだけではなく考え方ひとつでも同様に取り組んでいたとしたら、
今とは、全く違ったと思うのですね。
ただ、松井は憶測の範囲なので、もしかしたら違うかもしれませんが。
だから、引退はまだ早いと、言っていたのです。
素材が素材だけに、松井ならやれると。松井の高校野球時代、野球場の外野のフェンスが低くて、どのボールも外野のフェンスを超えて民家に入るので松井用に、外野フェンス上にネットが張られたのです。それだけ飛ばす選手は、恐らくいません。
その松井がメジャーでホームランが出なかったのはその取り組み方にも違いが出ていたと思われます。
長嶋さんがかつてしたようにマンツーマンのアドバイスがあれば更に違いが出たことでしょう。
いかに、取り組み方、考え方一つで違いが出てくるのが、プロの世界ではないかと思います。