「刑事コロンボ」シリーズのピーター・フォークさんが、ロサンゼルスの自宅で死去されました。83歳でした。
コロンボ刑事は、おなじみの、よれよれのレインコートと葉巻がトレードマークで、独特の言い回しやスタイルが受けました。
「刑事コロンボ」のドラマの中では犯人を、一見とぼけた口調や雰囲気の中で、完全犯罪のアリバイを解決するべく、犯人の目星と独特な会話の中から解決の糸口を見つけ、完全犯罪のアリバイを見事に崩して解決するシリーズドラマです。
かなりしつこい、しかもちょっとした気づきの中から犯人の目星を付け
会話でとぼけながらも事件解決の糸口を見つけ出す天才刑事です。
相手の矛盾の隙から、アリバイ工作を崩す糸口を見つけ出し、会話の中から完璧なアリバイを徐々に剥がしコロンボの頭の中で立証を積み重ねていきます。
初めて、NHKの「刑事コロンボ」を観たときは刑事役として(俳優ピーター・フォークさんは素晴らしいですよ)何でこんなダサくて、やぼったく、どこから見てもとても刑事に見えない人がと、
思って何気なく観てほどでした。
ところが、ところがしばらく観ていると、相手のアリバイの矛盾をいくつもいくつも鋭く突き
なぜかドラマの中に完全に引き込まれてしまうのです。しかもかなり強く。
それは独特のスタイルと、相手との会話の矛盾点を一つひとつ確認させて、犯人が仕掛けた完全犯罪のアリバイを徐々に崩していきます。
その解決矛盾糸口を見つけ出す過程と会話がとても観ていて面白いのですね。
誰が見ても刑事に見えないコロンボの風貌と、一見おとぼけの演技で相手を油断させて、
一つひとつアリバイを最後には完璧に崩していく過程がいいのです。
もちろん、外観だけでなく超明晰な頭脳と鋭い観察力、優しいコロンボの良さが引きでて、
それを前面に出して事件を解決していく刑事ドラマは一回観ただけで完全にはまってしまいました。
「冬のソナタ」や「チャングムの誓い」の時も、最初はどうも受け付けないかも、と観ていて完全にドラマにハマルみたいに。
その最初の出会いとのギャプ差があるのも面白さの一つかもしれません。
ピーター・フォークさんの死去はとても残念です。Yahooのシネマトゥデイによると、
コロンボさんの医師が「彼が自分がコロンボだったことさえも覚えていないことを非常に残念に思う」と語っていたほどアルツハイマーの病状が進んでいたようです。
ピーター・フォークさんは「刑事コロンボ」シリーズのコロンボ役でエミー賞の
主演男優賞を4回受賞していて、映画『殺人会社』と『ポケット一杯の幸福』でアカデミー賞助演男優賞に2回ノミネート。
ある意味アカデミー賞の主演男優賞と、ドラマシリーズとしてアカデミー賞脚本賞、アカデミー賞監督賞などあげたいくらいですね。(実際には勿論、映画ではないのでありませんが)
演技といいストーリ展開としても最高です。まだまだシリーズが続いて欲しく、また、ずっとこの後のシリーズも観て見たい、
そんなピーター・フォークさんのドラマの「刑事コロンボ」でした。とても残念ですが、心よりご冥福をお祈りします。
刑事コロンボのピーター・フォークさんは、心の中ではいつまでも永遠です!